個性を解放し、魂の道にそって人生を開花させるための人間理解術
エニアグラム・ダイナミクス
メンタル・コーチの澄田 順子です。
シリーズ記事
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これまでの記事では、精神的な成長や後退がタイプを超えてあらわれることをお伝えしました。
タイプを超えて後退することは、かなりの落差があるので、ご本人にとってきつく感じます。また、タイプの壁を越えて成長することは、ハードルがある分、飛躍も目覚ましくなります。
どうしてタイプの壁を超えて成長していくことが難しいのか。それは、私たちの中に
- タイプの枠組みのなかで行動していれば大丈夫
という、プログラムがあるからです。
同じできごとに遭遇しても、タイプ1はタイプ1の枠組みでとらえて行動し、タイプ4はタイプ4の枠組みでとらえて行動します。
言い換えれば、エニアグラムのタイプって、危機的状況に遭遇した時に、それぞれが違う行動をとることで生き残るために編み出した生存戦略なのです。
タイプの根っこが「生存戦略」に基づいているということは、タイプの持っている思考回路や行動基準は、ちょっとやそっとのことでは変わらない、それくらい根強い、ということでもあります。
哺乳類ならば、それでよかったでしょう。でも私たち人間は集団で行動し、社会性を発達させ、文化を発展させてきました。
その中で、生存戦略で生きていくだけでは、「生きがい」や「やりがい」といった高度な欲求を満たすことができません。人として、限界が来ます。
タイプの枠組みの中で精神的成長を目指すには、やがて限界が来るのです。
タイプの枠組みというのは、その人にとっての「コンフォートゾーン」そのものです。狭いコンフォートゾーンの中で自己実現をきわめても、自己満足で終わってしまいまい、社会的な承認や社会的貢献は得られにくいでしょう。
私たちは集団で生きることを選んだことで発展してきたので、社会の中で生かされないと「存在価値欲求」は芯から満たされない。そういうふうになっているんです。
コンフォートゾーンを出るか出ないか
出るのはこわい
でも出た先に本当に欲しいものがある
さあどうする・・・。
という、この葛藤が、あなたにドラマをもたらし、成長の機会を与え人生を彩り豊かにしてくれているんですね。
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統合先のタイプというのは、一見すると、自分が「敬遠しがちな要素」そのものです。また、自分を社会で生かしていく際に必要不可欠な要素そのものだとも感じます。
自分の持ち味を十分に成熟させ、社会のなかで自分を活かすために、タイプをまたいで成長していく、自分の殻を突き破る体験。
それは、まったく異質の要素を受け入れ、融合するプロセスです。
タイプ特有のエゴやセルフイメージの縛りから解放され、自分の価値観を追求する・・・そのプロセスを経験したくて、生まれてきています。タイプの中で限局している限り、自己実現、自己満足でとまります。
社会に活かす自己実現=他者実現
そのためには、統合が不可欠なのです。与えられた自分を活かして社会の中で貢献すること。
自分でなければできないポジション、それは 小さいポジションでいいんです。あなたでなければ、あなたがいい、と言われるポジション。
自分の行いが誰かを幸せにするという、深い満足感。それが得られて初めて、「存在していい」という欲求を満たすことができます。。
自己実現 その先の自己超越実現。そのためには、客観的・俯瞰的・普遍的な視点を得ることが不可欠です。
それを見せてくださった京都大の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授。
2018年のノーベル医学生理学賞を受賞。それを受けて、京大は、基礎研究に関わる若手研究者を支援する「本庶佑有志基金」を設立したと発表。
本庶さんが同賞の賞金を寄付する形でスタートしました。高い理想を持って研究者を目指す若手が、経済的に安定した環境で取り組めるよう、給与と研究費を支援するとのこと。
本庶佑さんは、学究の人。追求したい事柄の観察や思索のために、長い長い時間を費やせる人です。
大器晩成型で、決して派手ではないコツコツと積み上げた功績が、晩年になって認められることが多く、ノーベル賞受賞者には学究タイプが多くいます。
研究をしながら家族を養う、ということは、本当に大変で、おそらく若いころから資金調達で苦労されてきたのでしょう。
有望な人材が前途を絶たれることがないようにとの思いから、後続の若手研究者が経済的に安定した環境で取り組めるように、永続的に稼働するサポート方法を設立されたこと。
まさに素晴らしく統合され、未来へ通じる自己超越実現を見せられた気がします。
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エニアグラムの統合とは、スピリチュアリティの覚醒につながる?
そのお話はまた今度
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