心と魂の開花学 | 澄田順子公式ブログ

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【母子分離を考える】カンガルーケア、その先へ

インスピレーションと思考を融合させ、秘めた可能性を広げる心理掌握術
エニアグラム・ダイナミクス

メンタル・コーチの澄田 順子です。 

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出産後の母子へのケアに、「カンガルーケア」と呼ばれるものがあります。

 

トラブルを抱えて生まれてきた赤ちゃんは、産後すぐに保育器に入れられます。母親から長期間引き離されてしまうことで、母親が赤ちゃんに対して愛着を感じることが難しく、その後の育児放棄にもつながることから、考え出されたケアの方法でした。

 

産後すぐ母親が赤ちゃんと肌を触れ合わせて対面する時間を持つことで、母親としての実感、赤ちゃんへの愛着を促すためのケアとして広がりました。

 

私が看護学生だった頃、新生児看護学の恩師から、このケアが新しい試みとして日本でも広まりつつあることを学びました。よく記憶に残っています。

 

その6年後、私自身がが出産したとき、赤ちゃんを胸に抱かせてもらいました。その頃には、産後のケアとして定着していたのですね。「これがあのカンガルーケアだぁ」と感慨深いものがありました。

 

そして今あらためて「カンガルーケア」を検索すると、そのケアに対する警鐘が列挙されています。カンガルーケアをすることで、赤ちゃんがかえって危険な目に遭った、という事例が少なからずあったからのようです。

 

36℃の羊水の中に浸かって9カ月過ごした新生児は、誕生後 まったく逆の環境にさらされます。水中生活から陸上生活へ。肺呼吸のスタート、急激に失われていく体温と体内の水分。

正常な出産であっても、何が起こるかわかりません。細やかな配慮と的確なケアが求められます。

 

カンガルーケアを行う本来の目的は、「母と子の愛着形成」です。それは母と子の愛着関係が、いかにその後の親子関係に影響をおよぼすかについて、理解が進んできた証でもあります。

 

けれども、ケアが広まっていく中で、その本質的な意味は置き去りにされ、出産直後のあわただしい現場で「産後すぐに赤ちゃんを胸の上に抱っこする」というカタチだけが実施される中で、新生児が急変するというケースが発生するのでしょう。

 

実は、この子のカンガルーケアも、母子の早期愛着形成という目的の本質には届いていない部分があります。

 

愛着が形成されるときはどんな時か、愛着が形成されない時はどんな時か

 

感情を伝えられない赤ちゃんに、それを聞いて明らかにすることはできません。けれども、心理療法的な側面から明らかになってきたことがありました。

 

お母さんと離れることに強い不安を示す子や、人間関係に問題を抱えた大人、そういった人たちにヒプノセラピーなど心理療法を用いてその原因を探っていくと、「誕生後 母親と離れてしまった経験」にたどり着くことが多かったのです。

 

そこからわかるのは、生まれた赤ちゃんにとって大切なのは、母親と接触することに関するケアよりも、その後処置などで母親と離れてしまう時のケアの方だということ。

 

誕生ということそのものが、母体、母なる存在から切り離されることを意味します。望む望まざるにかかわらず、時が満ちれば母の体から出なければなりません。

それは、赤ちゃんにとって、大きな出来事。

 

生まれたあとも、赤ちゃんは母親と一緒にいられると思っていました。しかしすぐに母親から引き離され、一定の処置を終えると、そのほとんどの赤ちゃんが、新生児室に連れていかれます。

 

これまでいつも母と一心同体で、母の存在を感じていたのに、いきなり母がどこにもいない一人の空間で、時間を過ごすことになります。

 

まるで異空間に放り出されたような心細さです。

 

ママはいつ来るのだろう。

いつまで待てばいいのかな。

もしかしてママはわたしを置いていったのかな。

わたしじゃダメだったのかな。

 

何もわからず、何も知らされず、不安の中でひとり赤ちゃんは新生児室で待っています。時間の感覚もわからず、それはそれは気の遠くなるよう感覚です。

 

母親にしてみれば、赤ちゃんを見捨てたつもりなどありません。出産の疲れを癒して、その喜びをじんわりかみしめて、さあ赤ちゃんに会いにいこう、と新生児室に出向くのですが、母親がやってきたころには、赤ちゃんは母親に対して失望とあきらめを抱いているのです。

 

この時の感情体験は、潜在意識の奥に沈み込み、やがて、母親と離れるような状況下でくり返し再現されます。母子分離不安、と言われる後追いや、保育園・幼稚園への行きしぶり、登校拒否など。

 

母と離れることに潜在的な恐怖を感じるのは、産後の母子分離経験の記憶によるものだと、考えられます。

 

つまり、産後の新生児には、どうして母と離れなければならないのか、新生児室とはどういうところか(見捨てられたわけではない)、いつになったら母が迎えに来るのか、といった不安材料を解消するような言葉かけのケアが必要なのです。

 

  • 今、ママあなたを生んで疲れてしまったから、
  • 少し休んで後で迎えに行くね。
  • それまでは、赤ちゃんのベッドでひとりで待っていてね。
  • あなたのこと嫌いになったわけじゃないから、安心してね

 

そんなふうにママが、あるいはケアに携わる人が声をかけることで、赤ちゃんは自分の状況を認識し、不安が和らぎます。今後の赤ちゃんの精神安定に大きく寄与するのです。

 

この時の分離不安は、成長すると対人関係に大きな影響を与えます。思春期のつまづき、親離れのつまづき、恋愛対象への執着・束縛、わが子への干渉など。

 

人生のはじまりに関わるお産の現場で、このような言葉かけができるママが増えると、子育ての悩みや、社会を揺るがすような問題の根本が改善されるかもしれません。

 

こういった言葉かけのケアについて、追跡調査でエビデンスが取れれば、かつてのカンガルーケアのように、周産期の現場で取り入れられるようになることでしょう。

 

人生のはじまりにおける記憶から、少しでも不安やあきらめを取り除けるように、生まれて来た赤ちゃんが、愛されている実感を感じながらその一歩をふみ出せるように、セラピーをとおして、貢献したいと思います。

 

 

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