初めて妊娠に気づいた時、どんな気持ちが出てきましたか?
- うれしかった、これからのことを想像して楽しくなった
- こわかった、戸惑った、不安しかなかった、何も、感じなかった
おなかの中に赤ちゃんが宿った時、女性が抱く想いはさまざまです。どんな感情を感じたとしても、間違いではありません。
- 日ごろから体に気をつかって やっと授かった人
- 周囲の期待とプレッシャーの中で 授かった人
- 前回の妊娠で悲しい経験をした人
- もうあきらめていた矢先に 授かった人
- 婚姻関係にない相手との間に 授かった人
- 妊娠を知ったパートナーが喜んでくれなかった人
- 何か月も生理が来ていないのに気づかなかった人
一人として同じ「妊婦さん」はいません。みんなが同じ気持ちを経験するとは限りません。ですから、どんな気持ちを感じても、間違いではありません。
妊娠したら誰からも祝福されると思っていたのに。
マタニティライフを楽しめると思っていたのに。
夫が協力的に変貌してくれると思っていたのに。
現実はそうではなかった。人間関係が微妙に変化してしまった。妊娠がうれしい反面、真逆の感情がよぎることがある。時に、赤ちゃんという存在が、疎ましく感じることさえある。
どうしてこんな気持ちになってしまうのか。どうしてこんなつらい思いをしなきゃいけないのか。こんな私は、母として失格なのか・・・。
いいえ、失格ではありません。何度も言うように、どんな気持ちにも間違いはありません。妊娠すると 心のフタがゆるむのです。そのせいで、しまい込まれていた気持ちが、ゆるくなったフタのすき間から漏れてくるのです。
不安や心配、自信のなさ、イライラやモヤモヤ、自分や誰かを責めたくなる気持ち、なんだかわからないけど、爆発しそうな気持ち・・・。
しまい込まれていたものが多ければ多いほど、妊娠で敏感になっている心の中で、より際立って感じてしまうのです。それは、心の中にもともと持っていたものであり、赤ちゃんに対して 感じているわけではありません。
心の奥の方では ちゃんとあなたの母性が働いています。その母性が望んだから 妊娠しました。
心の奥には、赤ちゃんをいとおしく思う気持ちが 揺るぎなく存在していますが、表面をざわつかせる気持ちのせいで それを感じ取れなくなっているだけです。
どんな気持ちが起こったとしても、あなたの本質の中に、子どもを想う気持ちはちゃんと存在しています。そこにつながることができるようになると、お母さん自身が深い安心感を感じることができるでしょう。
赤ちゃんへの影響をリセットするための方法
1)感情を丸ごと感じきることで手放していく
今の自分をそのまま、感じてみる。いい/わるいを外すことも難しいなら、いい/わるいを感じる自分を丸ごと感じてみる。
2)自分をねぎらう
それだけのものを抱えて、ここまでやってきた自分をねぎらう。自分自身の一番の味方になって理解してあげる。
3)赤ちゃんへの影響をリセット
おなかの赤ちゃんは、ママの感情を自分のものとして受け取りがち。ネガティブな感情を赤ちゃんに渡さないために、こんなふうに声かけして下さい。
これはママの気持ちで、あなたのものじゃないからね。
ママがこんな気持ちになるのは、あなたのせいじゃないからね。
ママはちゃんとあなたのことを見ているよ。
自分の中の感情を片付けた後に、イメージを通して、赤ちゃんとつながるようにしてみましょう。お母さんのネガティブな感情の影響を、受けにくい赤ちゃんになります。
お母さん自身も、自分の中の「赤ちゃんをいとしく思う心」へのつながりができてきます。妊娠中、どんな感情を持ってもかまいませんが、それを赤ちゃんに受け渡さないようにすることが大切です。
こんなふうにして感情の丁寧に扱う練習をしてみましょう。